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2011年4月30日土曜日

『原発事故リテラシー』 強化のために(2)

旅団員の諸君、読者の皆さん
茶水幽玄隊鉄兵隊員より、以下の報告が入りました。
旅団員、読者のお勉強に役立つと考え、公開いたします。
鉄兵隊員は、さきたま方面隊リテラシー強化班塩爺隊員と、論争的研究・探求を行い、頑張って報告を続けるように!
頼りにしてまっせ。                         ★旅団長

************************************

原発関連についてこの間印象に残った情報をいくつか報告します.

1. 先日,千葉県の柏で母乳から放射性ヨウ素が検出されたことはご存じと思いますが,
長崎大・山下教授は一月前にこんなことを発言していました.
 「ヨウ素は尿で排出 セシウムは筋肉蓄積も心配低い」
  http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110323/dst11032321290069-n1.htm
ついでに「原発業界御用学者リスト@ウィキ」の山下俊一の項目を参照されたし.
これらの先生方は福島で組織立って「安心・安全」キャンペーンを繰り広げているらしい.
[以下引用]
村内では、「村が呼んだのか、県や国が派遣したのか知らないけど」(ハツノさん)、
「放射能専門家」の大学教授らの講演会が相次いであり、「村は安全だ」と訴え続けていたという。4月10日にも地元中学校で大学教授の講演があった。………
[引用終わり]

栃木でもこんな講演が
 放射線の専門家が講演 自治医大で200人聞き入る
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20110403/CK2011040302000089.html
最後の発言には苦笑.

2. 福島第一原発で最初に何が起こったのかについてまとまった話は,
世界5月号の田中三彦さんの「福島第一原発事故はけっして”想定外”ではない」くらいでしょうか.情報が少なくてまだはっきりしたことは言えないようですが,
元GE技術者・福島第一原発設計者である菊池洋一さんのインタビューでは,原発がどのように造られているのかがそれなりに分かります.
 菊池洋一氏(元GE技術者・福島第一原発設計者) 2011年4月21日
 http://iwakamiyasumi.com/

福島第一原発の設計図でも見ながらどうぞ.
 http://thenavypress.up.seesaa.net/image/reactorblueprint.jpg

3. 計画停電は必要だったのか? 節電も本当に必要か?
電気の無駄遣いをやめる節電は結構なこととして,「原発なければ停電」するという刷り込みのための節電キャンペーンに注意することが必要.

この点で週間ポストは面白い記事を出した.
 「揚水発電」をカウントすれば原発なしでも夏の電力間に合う
  http://www.news-postseven.com/archives/20110418_17850.html
  雑誌の「夏の電力充分」報道で政府の電力供給見通し方向転換
  http://www.news-postseven.com/archives/20110425_18482.html
  東電・エネ庁の電力供給量過少申告は「原発利権」温存のため
  http://www.news-postseven.com/archives/20110425_18490.html

4. 最近の世論調査で,結局原発は現状維持と考える人が50%くらいという報道について.
これらの世論調査は本当に信頼できるのだろうか.疑ってみた方がいい.こんな記事もある.
  原発なし 8割が「YES」
  http://www.47news.jp/localnews/hiroshima/2011/04/post_20110420225141.html

5. 放射線モニターについて.以下のような非公式のモニタリングポストもあります.
 東北関東大震災・非公式・放射性物質モニタリングポストMAP
 http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8&brcurrent=3,0x34674e0fd77f192f:0xf54275d47c665244,0&msa=0&msid=208563616382231148377.00049e573a435697c55e5&ll=39.13006,140.229492&spn=17.158657,39.111328&z=5

モニタリングポストですが,以下のような書き込みがネットに流れています.東京都の新宿ではモニタリングポストが地上 18m にある.目安にはなるが,意味があるのか?

(転載開始)
2011/04/21(木) 22:31:10.89 ID:gKfVEk4t0
569 :名無しさん@お腹いっぱい。(catv?) :sage :2011/04/19(火) 18:23:54.03 (p)ID:5aU6NFgt0(6)
ガイガーもってないもんで、何かのお役に立てればと各県のモニタリングポストの地上からの高さを電話で聞いてみましたなんぞのご参考に。。。

※各県のご担当課の方々どうもありがとうございます もしかすると県民に有益な情報だと思いますので。。。
県 区・市町村 MP地上からの高さ
=================================
茨城県 北茨城・高萩・大子 約1.3m(可搬型)
その他 約2.7m
栃木県 宇都宮 20m
その他 ビル屋上群馬県 前橋 20m
埼玉県 さいたま 18m
千葉県 市原 約6~7m
東京都 新宿 18m
神奈川 横浜 23m
==================================
全国のモニタリングポストの結果だが人体の身長である1メートルから2メートルで計測してないから信用できない公表されているデーターが役に立たない件
(転載終わり)

6. 自然エネルギーについて.原発の代わりの発電をどうするかですが,風力も太陽熱もお天気まかせ,風まかせですから決定打にはなりません.地熱に関してこんな記事があります.
 原発の代わりになる再生可能エネルギーはこの国の地下に眠ってい
 http://news.livedoor.com/article/detail/5515495/

エネルギー問題を考えるとき,「風力や太陽熱をおもちゃ」だと言い,「CO2温暖化説は間違っている」などの主張をしている近藤邦明さんの考えは面白いと思います.
 http://env01.cool.ne.jp/

以上.
                                     ★茶水幽玄隊鉄兵隊員

2011年4月27日水曜日

5・1 いわき小名浜へ

ウシトラ旅団員諸君、読者のみなさま

準備は進んでおりますか。いよいよ、いわき小名浜へ、総力進行作戦の決行間近です。
ま、総力結集といったって、車2台で十数人が行くだけなんですが。
現有戦力ではこれが精一杯なのではありますが、それでも派遣旅団員は、創意工夫をもって全力を尽くし、赫々たる戦果を上げるべく……、い、いかん、また個人的な嗜好に入ってきた。

ともかく! 
5月1日、小名浜の地区労主催のメーデー集会に参加し、できればいっしょにデモしてくるつもりです。
何度も言ってきたとおり、ウシトラ旅団は、被災地現地の再生を担う団体や個人を意識的に支援することを活動の主たる目的にしています。

小名浜の地区労は、全港湾という港の荷揚げなどの仕事を担う人々や、そこから荷物を運んできた運転手さんたちが作る組合や、病院で働く看護師さんたち、さらには、鉄道運輸、教師といった労働者が力を合わせて来た組合の協議会です。
この人々や漁師さんが元気にならずして、いったい誰がいわき、小名浜を再建できるでしょうか。
彼らは被災者でもあります。組合員やその家族に犠牲者も出しました。
辛い経験のなかから、それでもメーデーをやろう! と決定し、小名浜で声を上げようとしています。

ウシトラ旅団は、彼らの意気に感じ、応援しに行きます。
強力助っ人は、あの! マイペースの森田貢さんと、ミュージシャン気質丸出しの変な音楽センセみいきしゃん、であります。
生ギターとピアニカによる省エネ強力コンビだぞ。ターギニカピア隊だぞ。

♪も、なんども小名浜には行きましたね~
「東京」へではないぞ、「小名浜」へ、だ。わがウシトラ旅団は、東京から丑寅の方角へ、志高く向かうのだ。

デモの後、みなさんと一緒に歌を歌ってきます。
旅団員はあれこれリクエストをしてきましたが、旅団長は個人的に望む。
やはり、あの、スーちゃんこと田中好子さんの魂切れる呼びかけに応えたい。
「被災地の人々を思うと胸が張り裂けそう」と死の床でも語ったスーちゃんの心に応えたいじゃないか。内容の無い「がんばろう!ニッポン」ではなく、顔の見える一人ひとりの悲しみ、苦しみに寄り添う心で、歌おうじゃないか!
♪もうすぐ、春ですね、と歌おうじゃないか。
せめて心持ちだけでもね。

午後、続いての作戦は、激甚被害の江名地区の避難所への慰問です。
江名小学校には現在150人を超す避難者がいらっしゃいます。
高齢者が多いと聞きましたが、学齢前の子供たちもいます。
現場アレンジにたけた(それだけでギャラを稼ぐという噂もある)みいきしゃんが、懐かし昭和歌謡や、童謡や唱歌をリードしてくれるでありましょう。
森田さんが、自らの東北の血を表現する歌を、きっと歌ってくれるでしょう。
ここでも、ウシトラ旅団はサポートをしつつ、一緒に歌ってくるのだっ。

★喫緊で重大な課題は、福島の放射能汚染の下にある子供たちへの支援です。
この課題に取り組みを強めていきたいと思います。
とにかく、文科省の子供たちに対する「放射能基準値の引き上げ」に、わがウシトラ旅団は、ダンコとして反対であります。
福島を救え! 子供たちの命を守れ!

★5・1いわき作戦には、まだ、車両座席に若干の余裕があります。
当日、川口駅06:30時に出発です。
もし、一緒に参加したいという方があれば連絡を下さい。
やれることをやる。できることを一緒にやる、がウシトラ旅団の要諦であります。
ryodancho@gmail.com


☆ウシトラ旅団は、5月中に今一度、江名小学校に臨時整体治療院を開設する作戦を準備中です。「もみもみ肉球隊」の隊長は、雑司ヶ谷に名高き、もみやのノボ先生。若き先生も引き連れ、いわき行きの予定です。

2011年4月17日日曜日

心を並べようとするところから始めよう

旅団員諸君、読者の皆さん

★まずは要請をひとつ。
家の中に眠っているポケットラジオはありませんか? 
競馬中継にうつつを抜かしているようなラジオ1台は、被災地でより重要な情報をとるためにもっと大事なお役に立てます。
欲しいのはFM放送を受信できるポケットラジオです。
いわき、よりの要請です。探してみてください。

さて、
ウシトラ旅団足利足軽隊のSo隊員より、映画好きのたしかマリさん(といったか)について、こんな便りが来ました。マリさんは仙台で被害にあったようです。
So隊員とマリさんは、ミクシー仲間だそうです。

********
何もできない俺でしたが、とにかくその今の気持を読みたいと、書いたり読んだりすることでおたがい少しでもホッとできたらうれしいとつたえました。
彼女は一生懸命に日記を綴っています。
とにかく余震のたびに気持が壊れそうになると、安定剤を飲まないといられないと、でも負けないといっています。
悲劇のいったんをしるすと、まず彼女の友人知人がやはり多く亡くなっていること。さらには同級生がお母さまと弟を津波で無くし、弟さんの遺体を彼の父親が発見。お母さまの遺体はいまだに見つからないとのことです。
腹立たしいのは、その悲劇にくれながら避難している父と子が1度自宅に戻ったところ、強盗団に入られてしまったとのことです。強盗団は車で夜徘徊しているらしいです。
********


取り返しのつかない、ひどい被害にあって、それでも人は懸命に生きています。
協力し合って、支えあって、つらい一日一日を乗り越えています。
余震はそんな人々に襲いかかり、精神的に追い詰めています。
そのうえ、ろくでなしどもがそれに追い討ちをかけるような行為を働いているというのです。


けっして許してはならない「不埒」を一日でも早く終わらせるために、旅団員は、できることをやらなければなりません。
この被害の中で奮闘してこそ、被災者達とともに生きていく社会の根っこを築くことができるでしょう。
支援の活動は具体的に。体を動かし、少しでも被災者の不安を安んじられるように、知恵を絞りましょう。
できることをやれ! が旅団長からの呼びかけです。


マリさん。


足利足軽隊のSoに指示されたようにあなたに、この手紙を書いています。
Soは、心の優しいやつです(仕事はできません)。
いいやつです(力はありません)。
でも、思うのです。
この凄まじい被害と混乱、ましてや、福島の原発事故で東京でも不安におののく人たちも多いなかで、あなた達のために何ができるのかと問われれば、私たち旅団員の誰もがほとんど何もできない、と感じているのです。
それでも、できる限りのことをやろうとします。


言葉をかけられなくても、あなたのそばにいましょう。
肩をならべて視線を同じほうに放ちましょう。ただ、黙っているだけかもしれませんが、それでも俺達は、同じ景色を見て、同じ苦しみを受け取ろうとしています。
だから、あんまり無理をしないで下さい。「頑張れ!」なんてウシトラ旅団員は言いません。
あなたは、辛いときは辛いといえばいいのです。
何か、欲しいものや、私達に要求があれば、遠慮なく言ってください。


なぁんにもできないSo隊員と同じように、いつも、ウシトラ旅団員の全員があなたのそばにいます。
近い内に、足利足軽隊So隊員を仙台に送り込むつもりでおります。
どうか、お元気で


                                              旅団長





2011年4月13日水曜日

『原発事故リテラシー』 強化のために(1)

ウシトラ旅団各隊の諸君、読者のみなさま
ウシトラ旅団の結団式&会議において、さまざまなことが話されました。

その中のひとつに、福島第一原発の状況について、政府の発表や学者の解説をTVなんぞで見るたび、「どういうこっちゃ?」「ほんとのことを言えよ!」「新聞はちゃんと書いてんのか?」などと、疑問や批判の声をあげているという話がでました。
少なくとも、原発事故について情報を読み取る力をつけなきゃ、少しは勉強せねば、ということになったのでありました。
そこは、すばらしいことに、かの武谷三男先生の教え子の知人が、わがウシトラ旅団の結成には2人参加していたのでありました。
で、さっそく、さきたま方面隊リテラシー強化班を発足させ、研究結果を告知するようにおねがいしたわけであります。
以下は、その第1弾です。今回はそれほど難しくないと思いますので、基礎知識として、とりわけ旅団員はしっかり勉強するように!!

****************************
結団式の際、原発事故でお話させて頂いたストロンチウム90がついに検出されましたね。
今までは、セシウムとヨウ素ばかりが報道されていました。
マスメディアは意識してか?  人体への影響への不明点が多い放射性物質のためか? 報道を避けてきました。
Srは、β線のため検出が難しく内部被ばくに対して測定が極めて困難です。
(放射性ストロンチウムは、I-131やCs-137とちがって、γ(ガンマ)線を出さず、β(ベータ)線のみを放出します。このため、放射性ヨウ素や放射性セシウムに比べて、
検出も難しく、定量はまだできていないかもしれませんが
                          略
放射性ストロンチウムによる内部被ばくの量をつかむことはむずかしいです。
γ線は、体の外まで透過しますから、透過線量を測ることで、内部被ばくの程度を把握できます。しかし、
β線は、体内で止まってしまうため、身体の外から測定することが困難です
各核分裂生成物の危険性は以下を参考にしてください。
Sr90の怖さは以下を参照してください。
安易に不安や恐怖を煽ることは避けたいと思いますが、旅団長からの命令で‘原発事故リテラシー‘担当を強制的に指示されたので取り急ぎ情報をシェアさせて頂きます。
「レベル7」まで達した今回の福島原発事故は、土壌、海洋、空中汚染、生物影響で人類史上未知の世界に入りつつあることは事実と確信しています。
風評も怖いですが、政府、東電、官僚、御用学者、TVの出るにわか評論家等の安直な‘安心論‘には警戒心を持って接すべきと痛感しています。
(暫定)規制値、(暫定)基準値は科学的根拠の薄い統計学的数値であり、所謂‘ガマン量(by 故武谷三男氏)‘だそうです。
                        ★ウシトラ旅団 さきたま方面隊リテラシー強化班S隊員

*******************************************************************************
上の研究に、以下のような投稿が「ウシトラ旅団作戦部ML」にありました。
注意点として押さえておいた方がいいと思うので、ここに貼り付けます。
「御用学者であろうと、その内容を吟味し、きちんと情報を読み取ることが、リテラシー能力の強化だ」という立場に、みなさんも立っているのだと思います。
ただのレッテル貼りを排して、旅団員諸君、自分の頭で考え、想像力で「安全」を勝ち取るべく、努力すべえ~                         自戒をこめて ★旅団長


HP の「2011年4月13日水曜日付け『原発事故リテラシー』 強化のために(1)」で
紹介されている team nakagawa 中川恵一ですが,
以下も同時に参照されることを勧めます.
プルトニウムとは 専門家解説 ?
 http://www.youtube.com/watch?v=pn_7_tLM8eA
中川恵一先生「魚を食べても大丈夫」
 http://www.youtube.com/watch?v=R5gHts8iKA4&feature=related
医学的な専門分野のことについて真正面から論じる能力は
もとより私にはありませんが,この先生のこと,信用できます?
「安全・安心」キャンペーンの御用学者という印象が強いです...
まっ,放射線治療の話は参考になりますが...
★茶水幽玄隊 鉄兵


鋭い指摘です!
ご指摘の通り、中川恵一は御用学者(原発安心論者)の範囲に入ると思います。
東大病院 チーム中川のHPの限界点、問題点は、医学的に管理された放射線治療による被曝と、政府、資本等の管理能力を超えた、いや人類の管理能力を超えた原発事故による被曝を同列に論じている点です。
放射線治療(CTスキャン等)は患者(医者)にとってのリスク&ベネフィットですが、原発事故のリスクは住民やそこで働く労働者が全て負い、ベネフィットは資本(電力会社およびそれを支える資本(東芝、日立等々))が得ていると考えられます。
チーム中川は原発事故による放射性物質の飛散に対し過小評価していると考えるべき。
それでもあえて引用したのは(たとえ御用学者側の情報としても)
‘Sr90がβ線であり、放射性ストロンチウムによる内部被ばくの量をつかむことはむずかしく、
γ線は体の外まで透過しますから、透過線量を測ることで内部被ばくの程度を把握できる。
しかし、
β線は体内で止まってしまうため身体の外から測定することが困難‘
の記述は事実で、Sr90の怖さおよび各放射線(α線、β線、γ線、x線)、放射性物質の違い、特性を勉強するきっかけになればいいなとの判断からです。

*(注)東大病院 チーム中川 HP(原発安心派)から引用した
  ‘放射性ストロンチウムによる内部被ばくの量をつかむことはむずかしいです。
                 略
β線は、体内で止まってしまうため、身体の外から測定することが困難です‘
について追記します。
市販されているガイガーカウンターはβ線も含めほとんど全ての外部被曝の放射線を
測定できます。
チーム中川はβ線(Sr90)の内部被曝測定の困難性に触れているだけです。
ガイガー=ミュラー計数管 – Wikipedia を参考にしてください。
専門的な記述なので要約すると、
・端窓型管には二種類ある:ガラスマントル型と雲母窓型。
ガラス窓型は、α線がガラス窓を通過できないのでα線は検出できない。
しかし大抵はより安価なのでβ線とX線検出の用途で使用される。
・雲母窓型はα線も検出できるが、壊れやすい。
・GM管はγ線も検出できるが、感度はよくない。
・γ線を測定する目的では、NaIシンチレーション検出器の方が適しているが、
逆にシンチレーション検出器は窓が厚くβ線は透過できないので、β線の検出には
適していない。
尚、セシウム137やストロンチウム90は寿命が大変長くかつ
瞬間的に発生する放射線量が微量のためガイガーカウンターで
検出できないケースがあるとも聞いています。
よって長時間に亘る蓄積測定が問題になります。
政府(枝野)が発表した ‘一時帰宅禁止地域‘、‘警戒区域‘、‘緊急時避難準備区域‘、
‘計画的避難区域‘から推測するに人類史上とんでもない事がフクシマ原発で起きている事
だけは事実です。
さらに、これらの指定期限と東電が発表した工程表(ロードマップ)との関連性も全く見えません。
多くの反原発学者、海外の専門家も含めた危機管理体制の一元化が問われていると痛感
ています。
それにしてもデータ公開量が少なすぎ!


政府、関係省庁、自治体等が発表している暫定規制値(安全値?)は、γ線(セシウムやヨウ素)ばかりで、水溶性のSrに対する海洋汚染(魚介類)や土壌汚染(農産、畜産物)に関する情報はデータ公開も含め、ほとんど触れていません。(もし情報&データの在り処があれば知りたいです)
Srは重い放射性物質のため空中飛散はほとんどしないため、逆に恐ろしい物質と理解しています。
(土壌、地下水、海水への長期に渡る影響は不明点が多いとも聞いています)

4月に入ってから、原発推進、擁護、安全論を語ってきた御用学者も‘陳謝し始めています。‘謝って済む問題ではないですが、、、、。
今回の原発事故(フクシマ)は、世界各国でイデオロギーを超えて変化が始まっていることはとても重要と思っています。

★さきたま方面隊リテラシー強化班S隊員  

2011年4月12日火曜日

ウシトラ旅団 結団式

4月11日夜、ウシトラ旅団が正式結団いたしました。
あの大震災からちょうど1か月目のこの日です。
勝手に旅団長を名乗り発した召集に応え、十人も都内某所に集まっていただきました。
なつかしいお顔の数々、そして、お初にお目にかかる方々と、それぞれに趣味の世界や仕事でつながった友人たちが声をかけあって来てくれたのです。

そのほかにも、出席できないけれど「今後、何かお手伝いできることがあれば、教えてください」と伝えてきた看護士のA子さん。「自分が運転するから、バスやトラックをだせますよ」と知らせてきた大型自動車運転のプロのM君。「在宅のなさけな隊の一員となり、みなさんの後塵を拝します」のTさんなど、ありがたいメッセージが届きました。
おお、鬼に金棒! 猫に角! ウシの粘りにトラの戦闘力。みんな、ありがとう。

まず、初めて顔を合わせたメンバーも多かったので自己紹介。
それぞれ仕事の場や、住んでいるところから見えてくる大震災の「意味」を語ってくれました。
やはりみなさま、只者ではございません。
たとえば……

「近くの施設に、いわきあたりから300人の避難者が入っており、その小中学生を世話をしている。行政のやり方のまずさや、ボランティアの仕事のプランの立て方がなってないところがある。一日やるぞって思っていったら、テントひとつを30分かけて建てて、今日はこれで終わりって、ううう、こっちは空気入っているのによ。ボランティアっていいつつ、ずいぶん行政側にむだに統制されていて、それに対する批判の目が弱い」(S君)

「娘がこんどの地震、原発事故で情緒不安定になってしまった。液状化の影響で工場閉鎖、仕事もなくなったんだ。いまは立ち直ってボランティアに参加し始めた。千葉の海にしても温暖化の影響がひどいと以前から言っていた魚屋の人がいたのだけど、思えば東北地方からずらっと原発が並んでいるんだよ。アブナイ温排水がずっとあったんじゃないか」(OK君)

「沖縄に住んでいたときに、すぐ近くに核施設や炭素菌の兵器が置かれているところがあって、核や地震の問題に無関心でいられない。日本(ヤマト)は、こんどの原発事故で、初めて沖縄と同じ位置にたったのじゃないかと思う」(ARYさん)

言葉が生きており、どれも考えさせられるものでした。
それらの提起は、ウシトラ旅団の活動や議論の中で、また深まっていくと思います。
少しずつでも各隊員が明らかにしていくことになります。

旅団長からは、この召集メッセージに至る経緯の説明と、ウシトラ旅団結成に向けての提起を行いました。
前報、なさけな隊のいわき市行きで報告したとおり、行動は釣りの仲間へ水を運んだところからはじまったのですが、第2便のいわき行きには前段がありました。
個人的な用事で仙台入りしていたO君が現地で被災し、それから10日あまり、その地にとどまって救援活動に従事していたのです。
その報告を受けた旅団長が、仙台といわき市への物資入れに動き、「どうせやるなら、みんなで力を合わせてやろう!」と、叫んでしまったのでした。

報告は、なさけな隊のいわき市の様子と課題。そして、O君による仙台から激甚被害の石巻などの状況を体験談として語ってもらいました。
あれこれ議論して、ウシトラ旅団は、近々に手始めにいわき市へバスを仕立てて向かうことにいたしました。
「まずは来てみて欲しい。不謹慎と思えるかもしれないが、見物ツァーと言ってもいい。このありさまを自分の目で見て、ここの匂いをかいでおけば、その後に考えることが違ってくるはずだ」(仙台の労働組合員)という声にも応える道だ、ということになりました。

会議をやっている最中にも、いわき市を中心とする強い地震が発生し、東京の会議の場もぐらぐらと揺れました。
「状況は、刻々変わる。こうした一発の地震で水道や電気が止まり、振り出しに戻されると感じるかもしれない。もう水は送り込まなくてもいいと思っていても、また、その物資をまた送らなければならないといった課題が出てくるように。それでも、俺たちは、めげずに続けなければならない。やるべ!」(旅団長)

「たとえば連合(労働組合の最大組織)は、メーデー自粛を言っている。被災者支援を掲げてメーデーに取り組むべきなのに『まったくやる気がないよ』という意思表示だ。これが、これまで日本の体制を作ってきた側の「再建」「復興」の展望と重なっている。私たちは、そうではなくて、現地の要望に真剣に応えながら、あたらしいまともな社会を望む活動をやろう」(なさけな隊ミツトシ隊員)。

「首切り問題は、神戸の震災のときに、その問題が出て、逆にそれを覆して行った過程があったと聞いてます。そんな経験を参考にしながら、東北の労働者たちは進もうとしています。これは全国的な課題にもなってくる。一緒に進まなくちゃ」(O君)

んだんだ、その通りだ。
だから、俺たちは、現地の本当の再生を担うべき人々を意識的に応援していく。
労組も、ただこれまでの運動とは違う次元の運動に進まなければならないと思います。
例えば行政側と協力して、わが愛するお歌「♪たのしいたのしい歌の町」的な、まっとうな人間らしい暮らしを未来に描き出す地域再生の根っこを築くことが求められるでしょう。
そのためにこそ、一方で厳しい喧嘩もしていかなければならないということです。
むずかしい課題ですが、これほどやりがいのあることもありますまい。
ウシトラ旅団はその道を一緒に進みたいと思います。

4月末からゴールデン・ウィークあたりに、ウシトラ旅団は、最大部隊で東北被災地へ向かうことを決定いたしました。ただいま、作戦策定中です。

2011年4月4日月曜日

ウシトラ旅団 なさけな隊

4月3日、ウシトラ旅団なさけな隊は、いわき市小名浜にパジェロで出動。
もともと「なさけな隊」は、野遊びの仲間でありました。今度の震災で、旅団長わたくしは「何かせねば」と思い、なさけな隊の再組織化がいちばんいいだろうな、と思っていたのでした。

ところが、どっこい、そこは指示命令なんのそのの「なさけな隊」らしく、既に数日前に、ソメビン隊員がいわきの釣り仲間のところへ、勝手に支援に入っていたのです。
2度目のいわき突入も彼は勝手に計画して、「わが友、ストレスいっぱい。釣り屋は釣りをするのがいちばん。川に連れ出すわ」と、のたまうのでありました。

こちらはこちらで仙台あたりに、なけなしの金をはたいて、物資を送っていたところでした。
つまりはいわき行きにすぐに便乗。原発のひどいありさまで、いわきは人がいなくなっている、なんて話もあったし、とにかくあそこで踏ん張っているお仲間に少しでも物資を届け、話をきかねばと思ったわけでした。

せっかくやるなら、長いたたかいを見越して、あれやこれやと全国の人々と協力しながら「ウシトラ旅団」をやるべと、なさけな隊二人の共同行動としての第1陣というわけです。

ソメビンは釣氏とその家族のところへ。
私は「いわき自由労組」へ。
東京でも、やっとこさでしか入手できない懐中電灯やミネラルウォーターその他を持ち込みました。「いわき自由労組」の加藤さんや桂さんに話を伺い、自分たちの足で小名浜の港から甚大な被害を受けている集落など、見て歩きました。

港は漁船が埠頭に打ち上げられてひっくり返り、激甚被害の住宅地は、屋根だけが地面にかぶさったり、1階部分だけがむごく打ち抜かれて、襤褸切れがぶら下がっているだけのように見えるようなすさまじさ。
ソメビンともども、なんと言葉をかけていいのやら、と話すところに、後片付けをしているおばあちゃんがいらして、こちらに気を使って話しかけてくれる。
このおばあさんに限らず、妙に明るい感じと、やさしい心遣いに驚くことたびたび。
「こんなことになってしまったから、助けてもらわないとどうしようもないんですわ」
「男手がなくて、わたしだけじゃ、どうにもこうにもならん」
彼女は、避難所からやってきては、まるでどうしていいかわからないような廃屋と、壊れきった瓦礫、木材相手に、ゆっくりゆっくり手を動かしているのでした。

人手が足りていません。道はようやく車が通れるように瓦礫が端によせてありますが、ほんとに手を貸さなければならないところには、人手が入っていないようです。
力のある人、現地へ「自己完結型」(自分で飯と寝る場所を確保)で、支援に入ってください。
まず、現地を見て、感じて、やるべきことを見つけ出さなければ。

いわき市は、みなさんご存知の通り、とりわけ福島第一原発の度し難いありさまの被害を心配されているところです。それでも、多くの人々が市を抜け出した一時期から、市内に人々が戻ってきているそうで、放射性物質汚染の恐怖を抱きながら、瓦礫と格闘しています。
日常の中にある恐怖を乗り越えて、私たちウシトラ旅団もとにかく出来ることを通して、市民と手を取り合って、生き抜きたいと思います。

「いわき自由労組」は、いま首切り問題の相談を多く抱えているようです。
労働運動の経験のある人がほしい、と切実に望んでいます。
どう対処するかの方針を、この労組は持っています。
真剣に相談に乗り、その方針の内容を豊かにして伝え、臨機にアレンジできる人材がほしいということです。
組合員の仕事もなくなっています。
これらのことに、何かできることがないかと、私も考えていますが、皆々様、ともに悩んではくれますまいか。